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【後編】絶対に転職できないと思われた俺くんがシンプルに転職できた訳。

2017/06/15

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こんにちは。助田です。

ついに最終章となりました。俺くんシリーズ。

【前編】絶対に転職できないと思われた俺くんがシンプルに転職できた訳。
【中編】絶対に転職できないと思われた俺くんがシンプルに転職できた訳。

まずは前回までのサマリから。

俺くんの要望など

・会社も仕事も頭打ち。今のままじゃ自分の価値が下がる。
・制作も簡単な作業だったらコーディングもPhotoshopも使える。
・アプリも、グロースハックも経験したいです。
・やりたいことは解析からのデータを分析して、Webサイトを育てていきたい。
・仕事だと、基本クライアントが数値見てるんで、俺くんは詳細まで知らない。
・年収は現職が360万なんで400万にしたい。
・将来はフリーランスやってみたい。

弊社からの指摘事項

・C向けの企業がWebディレクターに求める実績、スキルを把握していないのでは?
・そもそもWebサイトの目的、収益構造を理解していないのでは?
・転職、特にキャリアチェンジでも年収が上がると思っているのでは?
・そもそもキャリアチェンジという認識が薄いのでは?
・てんこもりーな職務経歴で俺くんの特徴が僕には403、自分でも404。
・フリーランスになりたいその先に、あるべく目的が行方不明なのでは?

その1:求人要項から企業の求めていることを抽出する。

まず、孫子パイセンの兵法でもあります通り、「対象の知り得る情報は全て知る」努力が必要。

面接に絶対の自信を持って挑み、百戦錬磨の猛者たちは実際に何人もいまして、彼ら、彼女らが口をそろえて言うのがこのセリフです。

上場企業であれば、コーポレートサイト上で公開されている採用ページを見る前に、プレスリリース、業績、決算情報(中期・長期)、有価証券報告書も必ず目を通しインストール。そして過去、現在、未来という時間軸で自己解釈。

非上場企業とあらば、インターネット上の情報に加えて、僕らエージェントや、持っている人脈を通じて、その企業に所属する人の話を直接ヒアリングする機会を作り出して、「自分なり」の対象像を作り上げます。

その情報を把握した上で、応募要項に目を通すと、募集の背景がぼんやりと見えてきます。

・課金メディアで3年以上ディレクター経験。(会員数XX万人以上規模クラスの経験)
・マーケティング、数値分析業務の得意な方。PDCAを理解し、実践できる方。
・会社は過去に大量退職あり。故にチームワーク重視。コミュニケーション能力が高い人を募集。
・サービスは社長のアイディアで生まれ、複数ファンドからX億円調達後、TVCM、エンジニア大量採用で急成長。ect...

などの情報を持った上で、その企業の求めることを自己解釈します。以下、抽出例です。

・会員数XX万人の課金メディアで、インストール数、DAU、DPU、継続率、課金率、課金単価を効率的にUPする施策を知っている。
・サービスの対象ユーザーである20代女性の感情、行動を読みとれる。
・上記を設定したKPIを達成する意思をもち、行動する。
・チーム大事ビジョン。如何にサービスに愛情を注げるか。

その2:それに対して自分ができることを照らし合わせる。

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当たり前ですが、求人要項にぴったりな人材なんて存在しません。

なので、企業が求めていることに対して自分ができることとの差異はどこでどのくらいか?その差異を埋めるイメージはできるか?できるとしたらどのようなマイルストーンがより具体的に引けるか?

このあたりの解釈が大切です。

俺くんの場合は、企業が求めることに対して、自分のできることが満たしておらず、また、その結果、自分がやりたいこと(要求事項)を要望するのも乖離があるため、選考で受かる確率は果てしなく低く、結果として「ミスマッチ」、「スキル不足」と書類選考でNG。

その他のC向け企業の求人どれも同じ結果でした。

つまり、自分がやりたいことを仕事にするには、求める環境が異なるという一つの結果なわけです。

一方、C向けの企業に届かない実務経験をつけるべく、俺くんのスキル、実績に照らし合わせたB向けの求人をご紹介。

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まずB向け企業で年収を上げていくには、関わるプロジェクト規模を上げていくのが一つの指針となります。

俺くんがやってきた制作案件よりもプロジェクト規模は大きく、クライアントのWebサイトを運用している企業のため、俺くんがやってきたディレクションの経験を活かしつつ、数値分析も業務として経験できる機会と接地面が多くある。

しかも、独立を理由にポジティブに退職する人が多く、経営陣も独立希望者の入社をウェルカムとしている。

俺くんと話し合った末、以下のキャリアパスを選択することにしました。

・C向けの企業に入社するには、活躍できるための理由をつけよう。
・その理由を実績、経験として足りない数値分析を運用代行業務として身につけることにしよう。
・そのために、B向け企業で自分ができることを求めることに達し、越えていく努力をしよう。
・その結果、C向けの企業に入社できる理由をつけ、正社員orフリーランスという選択ができる状態になることを目標にしよう。

方向性がまとまった次にやることは、そのシナリオを相手に伝わりやすく表現する職務経歴書を作ること。

自分なんでもできまっせー、という内容ではなく、なぜ企業の求めることを自分ができるのか、その結果、なぜ自分のなりたい環境を御社で望むのか、というシナリオ&ロジック案を提案し、ゴリゴリにブラッシュアップ。

その結果、企業側からは、「ぜひ面接したいっす!」という流れになり、そもそも第一印象の良い俺くんは、企業側が求めることに対して自分のできることを以前にも増してきちんと説明できる。その結果、やりたいことをきちんとプレゼンできる。条件をヒアリングできる。

トントン拍子に面接を終え、制作系ディレクションから運用業務までを担当する枠で、内定からのスピード承諾となりました。

前提として転職先企業は一日でも長く働いてほしいので、決して辞める前提で入社するわけではなく、自分が希望する状態になるための目標設定が大切なんだと思います。

企業はもちろんのこと、入社した後、活躍してほしい、なるべく本人のやりたいことを実現してほしいわけで、俺くんのように、ある程度はっきりとした目標をもった人材は、この企業にとって安くないお金を払ってでも、欲しい人材という判断になった結果の一例になりました。(※あくまでフィクションです。)

【前編】絶対に転職できないと思われた俺くんがシンプルに転職できた訳。
【中編】絶対に転職できないと思われた俺くんがシンプルに転職できた訳。
【後編】絶対に転職できないと思われた俺くんがシンプルに転職できた訳。

さあ、職務経歴書をブラッシュアップしよう。

内容はフィクションでも、実際のキャリア支援の形はノンフィクション!

そんなこんなで、これまで講座参加者、キャリア相談者の方々から要望の多かった職務経歴書のブラッシュアップ講座をご用意しました。

2016年の1月から少人数にて、毎週木曜日(予定)で実施していきたいと思います。

キャリアの棚卸しは職務経歴書を整理することで、結果となります。この機会にぜひご参加下さい(´ー`)y-~~

参加希望の方はストリートアカデミーから

秋葉原・御茶ノ水のWeb・IT講座「Web業界向け。誰しもが悩む職務経歴書ブラッシュアップ講座&ワーク」by 助田 正樹 | ストリートアカデミー東京 

その他、キャリア相談などは以下のバナーから受け付けております。2016年も何卒!

投稿者プロフィール

助田 正樹
SPEC代表
株式会社イノセンティブ 取締役
一般社団法人 日本ディレクション協会 理事

東京都品川区出身の1976年7月生まれ。桜美林大学経済学部を卒業後、ソニー株式会社にて、シックスシグマというマネジメントツールのR&D、広報などクリエイティブ業務に従事。2005年からインターネットベンチャーでWebディレクターとして数社経験。その後「LINKAGE」という商号でフリーランスとしてWebディレクション業務で活動。コーポレート、リクルート、モバイル、デジタルサイネージ、リアル連動など様々なWebサイト、システムの構築、新規事業プロジェクト企画、立ち上げを経験。2012年6月に株式会社イノセンティブ取締役に就任。GARAGE AKIHABARAを立ち上げる。日本ディレクション協会ファウンダー。メンタルマネージャー資格保有。

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