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進化論ブログ

採用担当者さま向け!年明けからの採用活動に加えたい中長期の視点と施策。

2018/12/26

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こんにちは。助田です。

ぼちぼち年末ムード。GARAGE AKBでもうっかりクリスマスソングなんてかかっているわけですが、みなさまいかがお過ごしでしょうか?

おそらく2018年最後のポストであろう今日は、主に採用に困ってしまっている企業の採用担当者の方向けに、採用現場の現状に即した視点と施策を記載します。

昨今、活躍が期待される人材へのアプローチは熾烈極まりなく、かつ、副業解禁で転職ロックされつつあるWeb界隈の採用昨今ですが、デジタル化が進む事業推進する上でも、「Web系人材の採用」は有史以来ますます重要。

もちろん目的により、今回は必要がない施策もあるかもしれませんが、面談を通じて、求職者の動向を見ていると、過去概念からの施策だけではリーチしづらくなってきているのかも、と思われる事が多いので、企業の採用に少しでも参考になれば幸い。

ざっくり昨今の求職者動向

・人材エージェント登録数は2-3社。他社からもスカウト来まくり。
・求人メディアはビズリーチ、Green、Wantedlyらに登録も、そこまで活用していない人が多そう。
・外部とのつながりが活発な会社に所属の人は、そのつながりで転職するケースも。
・しばらく外部から仕事を手伝った、という過程を経て正式ジョインするケースも。
・一度、接点のあった企業からの、以後の接点機会を経てジョインするケースも。

そんな状況のなか加えたい視点

採用活動にも予算があり、KPIが存在しますので、当然、その数字を追っていくことが第一かと思いますが、足元の数字に追われることだけに終始してしまうと、大事な「アセット」が積み上がらず、毎年同じ状況を繰り返してしまうことに。

僕自身も今の事業まわすこと6回目。人依存しがちな新規事業として、「アセット」がない、少ないと、毎年、同じような大変が続く大変さが止まらない。これほんと苦しい。

その点、事業と共通しますが、足元の数字を追いながらも、「アセット」を積んでいけば、時が経てば経つほど土台ができあがって、レバレッジが効いてくると、踏みこむアクセルもだんだん楽になっていく状況が作れます。

貴社で、もしまだなら年明けからの採用業務に「アセット」を積む、中長期視点をぜひ加えてあげてください。

そんな状況のなか加えたい施策

・求職者に自社求人を紹介してくれる人を増やそうよ。の施策。
・社外で自社求人を応援してくれる人を増そうよ。の施策。
・求人メディアなどに掲載する文章、それって誰に刺さる?の施策。
・選考希望者は「今、転職したい人」だけじゃないよね?の施策。
・集客はオンラインで全部完結しようとしてない?の施策。

1)自社求人を紹介してくれる人を増やす

求職者は毎日止まないスカウトメールでお腹いっぱいになってます。

そんな中、SNSや広告、プロモーションなどで、どうしても意識するのが、転職を考えている求職者にストレートにアプローチ

そのためにまずは母集団形成して、スクリーニングしていくのがスタンダードかと思いますが、母集団形成において抜けがちな、人からの紹介という視点。求職対象者のみよりも圧倒的に母数が多い。

社内の人からの紹介、つまりリファラルというのもあるかと思いますが、社外の人からの紹介というのも見逃せません。転職したい人から相談を受けている人から、求職者を紹介してもらう仕組みづくり。※弊社集客の割合50%以上が人の紹介だったりします。

プルデンシャル生命で約2,000名のトップセールス、川田さんの本によると、大事なのは契約件数だけではなく、顧客からの見込み顧客紹介者件数なんだそう。

成果インセンティブの紹介パートナーシップや、自社のFUNを作っていくコミュニティ化施策など、具体施策もいくつか考えられるかと思います。

2)界隈影響ある方を顧問として招く

僕が採用担当者であれば、中長期施策として、まずこれをやりたいと思うなにがし。お取引先企業にもやったほうがいいとプッシュプッシュしています。

顧問は基本、界隈で影響ある方をお招きして、自社内に無い人のつながりや、自社内に無いナレッジなどを付与する役割があるかと思いますが、採用に関しても同じ。

従業員の技術フォロー、メンター、教育に加えて、採用アイコンとして、勉強会、講義、講演、イベントなどの開催で、求職者接点を持つ機会を作るというのも、すでに実践している企業も多々あります。

外部からの情報を取り入れることをやめない。Web業界は生涯学習でありますよね。

・UNCOVER TRUTH、CAOに現アマゾンジャパン小川卓氏

・メンバーズキャリア、技術顧問体制を強化

3)Web業界エリア別アピール文面を考える

転職を考えている求職者に直接アプローチする際に、「Web業界経験者の方いらっしゃい。」だと幅広すぎて誰にも刺さりません。せっかく練りに練った文章がもったいない。

これはキャリア講座でも口酸っぱく言っている点なんですが、Web業界を4分割すると、それぞれのエリア特性が見えてきます。

そのエリアによりそれぞれが持つ「希望」、それぞれが抱えている「悩み」が異なってくるので、そのエリアにいる人に対してどんなアプローチをすれば「刺さる」のか、が変わってきます。

例えば小規模×ベンチャーに所属する方の悩みは、「時間」、「報酬、「スキル・実績」と幅広い傾向にあるため、いずれかの課題解決をズバッと行うか、横断的に少しづつ課題を解決できる方法を、うちの会社への転職という形で提案するよ、という大きく2つのアプローチがあります。

そこから職種、ポジション、性別など細分化されていくので、きちんと対象者を定義しないと誰にも「刺さらない」アプローチを行ってしまうため、きちんと仮説検証していくことが大事です。

4)転職タイミングを掴むCRM

採用を握る大きな鍵として、最も大事な一つに、「タイミング」があります。

「半年前は転職する気がぜんぜんなかったけど、期が変わって会社の状況が変わったんで最近転職しちゃいました。」

なんて話はよく聞く話。

偶然かもしれませんが、6年間人材紹介事業をやってきて、12月いっぴ入社の方は不思議と1名もいません。

12月いっぴ入社のタイミングだと、遅くとも10月後半までに内定が出ていないといけないスケジュール感のため、8月、9月が転職活動の山場になりますが、お盆やシルバーウィークの関係なのか、4→3月の決算スケジュールだと、下半期が開始するタイミングなので、動きが鈍るのかもしれません。

いずれにせよ、スカウトメールないし、選考意思がなかった求職者候補の方も、年間を通じて状況が変わるタイミングがありますので、その際に再アプローチを複数できるメルマガ、LINE@、コミュニティ化など、コンタクトポイント保有しておくことをオススメします。

5)オフライン大事、現場との接触接点を増やす

効率を考えると、採用活動での母集団形成は主にオンラインが中心になるかと思いますが、実際に会うオフラインの施策も大事です。

現実、書類選考という形式的な選考でスクリーニングを行うわけですが、採用人数がそこまで多くなく、自社に合ったより良い人を探したい場合は特に、実際に会ってみて、話してみての判断が大事なケースもあります。

選考を行う側の誰に聞いても、形式的な選考過程で把握できる範疇は狭く、選考結果に確信が持てないとすると、無難な求職者が選考有利になるケースが多くなり、転職回数、年齢対スキル、実績、条件など、条件不利な人には不利に働くのも事実あります。

GARAGEでもたくさん実績がありますが、自社の勉強会や飲み会というライトな場でもいいので、社外の人もOK!と外部にオープンすることで、新しい接点が生まれて、そこから求職者、または、求職者を紹介してくれる人になりえる可能性は十分にあります。

で、会ってあげてほしいのは、社長でもなく、役員でもなく、人事でもない、一緒に働くであろう「現場の方」です。

またお酒や音楽があることで、一気に縮まる距離もあります。

・全職種大歓迎| 日本酒片手に #FramgiaMeetUp!
※公開範囲が友達限定だったのでシェアできませんが、モンスターラボさんも同様のパーティを実施しているようです。

6)いいとこだけPRじゃなく課題点も共有

採用活動をしていると、どうしてもいいところをPRしたいので、うちの会社はこんなすごい人がいるよ、とか、こんな制度があるよ、とか、いいところPRに終止してしまうケースが多いと思います。

が、入社した後、待っているのは、選考過程では見えなかった闇との戦い。

「え、こんなはずじゃなかったんすけど。ちゃんと事前に確認すればよかった。」って双方思うミスマッチも多いわけです。

情報の透明性に加えて、もう一つ、面談や講義を通じて感じたことは、特にWebディレクターは「課題抽出」と「課題解決」のマインドがある人って、優秀である人が多いです。

そのため、その企業なのか、事業なのかの課題を事前に共有した上で、その解決にモチベーションが湧くか、一緒にその課題を解決してくれるマインドなのか、という視点からのアプローチも絶対にあっていい点です。

個人的に、SmartHRさんの採用活動はとてもわかりやすく、実績を伴っているようなのですが、彼らは求職者への説明資料をオープンに公開し、かつ、課題もきちんと掲示してくれています。

・SmartHR会社紹介資料 / We are hiring

後記

ということで、書いてて思ったのですが、企業側の採用集客とエージェントとしての集客と大きく違うのが、カウンセリングの有無。

逆に企業側の採用集客にも、応募者のキャリアをカウンセリングする機能があってもいいのではないかと思った次第です。

※株式会社イノセンティブでその点もお手伝いできるように来年以降、準備しておきます。

2018年も終わり、平成という元号をも変わろうとしている大きな節目の時代に生きている僕らですが、常に現状に惑わされず、「新しい視点」で情報をアップデートしながら課題解決を行うべく、「いろんな脳みそ」を駆使して元気にまいりましょう。

それではみなさま、ごきげんよう(´ー`)y-~~(このブログ上では、良いお年を!)

投稿者プロフィール

助田 正樹
SPEC代表
株式会社イノセンティブ 取締役
一般社団法人 日本ディレクション協会 理事

東京都品川区出身の1976年7月生まれ。桜美林大学経済学部を卒業後、ソニー株式会社にて、シックスシグマというマネジメントツールのR&D、広報などクリエイティブ業務に従事。2005年からインターネットベンチャーでWebディレクターとして数社経験。その後「LINKAGE」という商号でフリーランスとしてWebディレクション業務で活動。コーポレート、リクルート、モバイル、デジタルサイネージ、リアル連動など様々なWebサイト、システムの構築、新規事業プロジェクト企画、立ち上げを経験。2012年6月に株式会社イノセンティブ取締役に就任。GARAGE AKIHABARAを立ち上げる。日本ディレクション協会ファウンダー。メンタルマネージャー資格保有。

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